こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
今回は、フィジーク選手のライアンテリー(Ryan Terry)の肩トレーニングメニューについて徹底解剖しようと思います。
ライアンテリーといえば、ミスターオリンピアのフィジークで上位常連の世界的フィジーク選手ですね。
そんなライアンテリーがどうやって世界と戦う肩を作り上げたのか?
トレーニングに注目して学んでいこうと思います!
なお、ライアンテリーのプロフィール等については、こちらで詳しく解説しています。

ライアンテリーの肩トレーニングメニュー
ライアンテリー(Ryan Terry)の肩トレーニングメニューはこんな感じです。
- バーベルオーバーヘッドプレス
2+3セット - サイドレイズ
1+3セット - マシンリアレイズ
4セット - プレートフロントレイズ
4セット - ダンベルシュラッグ
6セット
メニューとしてはかなり一般的です。
最初にプレス系を1種目持ってきて、その後は三角筋の前中後で1種目ずつ、最後に僧帽筋に1種目という組み方ですね。
それでは、1種目ずつ詳しく見ていきます。
バーベルオーバーヘッドプレス


セット | レップ | kg |
1(ウォームアップ) | 20 | 52 |
2(ウォームアップ) | 18 | 60 |
3(レストポーズ) | 15 | 84 |
4(レストポーズ) | 15 | 70 |
5 | ~20 | 60 |
第一種目は、バーベルオーバーヘッドプレスです。
ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 上げるときは肘が伸び切るくらいまで上げる
- トップポジションで一瞬静止して肩を収縮
- トップポジションでは頭をバーベルの下に入れて肩を収縮
- 下げるときはバーベルが胸につくくらいまで下げる
- グリップ幅は肩幅の1.5倍程度
- 3~4セット目はレストポーズでやる
- 限界が近づいたら反動を使ってでも15レップをやり遂げる

上げるときは肘が伸び切るくらいまで上げて肩を限界まで収縮させます。
同様に、このポイントで頭をバーベルの下に入れ、さらに一瞬静止することで収縮を強めます。
バーベルオーバーヘッドプレスの場合、あまり上げ切ってしまうと肩から負荷が抜けてしまいがちなので、ここまで上げ切らない方も多いです。
ただ、ライアンテリーの場合は他の種目を見ていても感じるのが、とにかく広い可動域でトレーニングして限界まで筋肉を収縮・伸展させるということです。
よって、バーベルオーバーヘッドプレスの場合も他の種目同様、限界まで可動域を広げているのかもしれません。

ライアンテリーは、バーベルを下げるときは胸の上部にバーベルがつくくらいまで下げます。
限界まで下げ、可能な限り筋肉を伸展させているようです。
肩幅の約1.5倍でバーベルを握っているようで、グリップ幅としては一般的な広さです。
なお、グリップ幅が狭すぎるとと負荷が上腕三頭筋に入りやすくなり、逆に広すぎると可動域が狭く、肩をあまり収縮・伸展できません。
3~4セット目のレップ数は15で固定するのですが、一気に15レップやるわけではありません。
レストポーズを活用し、以下のように休み休み15レップやり遂げます。
10レップ
⇒ボトムポジションで数秒休む
⇒2レップ
⇒ボトムポジションで数秒休む
⇒2レップ
⇒ボトムポジションで数秒休む
⇒1レップ
=10+2+2+1 = 15レップ
もし、限界が近づいた場合は身体の反動を使ってでも15レップやり遂げます。
この種目では、とにかく高強度なトレーニングで肩を限界まで追い込んでいるようです。
サイドレイズ

セット | レップ | kg |
1(ウォームアップ) | 15~18 | 18 |
2 | 10~12 | 20 |
3 | 10~12 | 20 |
4(ドロップセット) | 10 | 11~20 |
第二種目は、サイドレイズです。
ライアンテリーはサイドレイズに関して以下のように言っています。
「サイドレイズは素晴らしい上半身を作る良い種目。ウエストが細く見えるようになる」
実際、サイドレイズにより三角筋中部が発達すると、肩幅が広く見えるので逆三角形が際立ちます。
ジェレミーブエンディアを含む多くのフィジーク選手が三角筋中部を最も重視しており、ほとんどの選手がサイドレイズをメニューに取り入れています。

なお。ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 身体をやや前傾させてダンベルを上げる
- 上げるときは肘から上げる
- 反動を使って限界まで追い込む
- 最後のセットはドロップセット

ライアンテリーは、身体をやや前傾させてサイドレイズを行います。
というのも三角筋は構造的に、身体を前傾させることによって三角筋中部への刺激が強くなります。
なので、サイドレイズを行う時はライアンテリーのように身体をやや前傾させるのをおすすめします。
詳しくは以下の記事で説明していますので、興味がある方は参考にしてください。


ダンベルを上げるときは肘から上げています。
これはサイドレイズの基本ではありますが、無意識のうちに手から上げてしまっている人が多いので、注意が必要です。
肘から上げることによって初めて、三角筋中部を十分に刺激することが出来ます。

ダンベルを上げられなくなったら、身体の反動を使って無理やり上げ、筋肉を限界まで追い込みます。
最後のセットのみドロップセットでトレーニングします。
ライアンテリーはドロップセットを非常に好み、サイドレイズだけでなくダンベルベンチプレスやラットプルダウン、スクワットなどの他の種目にも取り入れています。
なお、重量変更は「20kg⇒11kg」でやっているようでした。
マシンリアレイズ


セット | レップ |
1(重量確認) | 15~18 |
2(レストポーズ) | 12 |
3(レストポーズ) | 12 |
4(レストポーズ) | 12 |
第三種目は、マシンリアレイズです。
ライアンテリーはこの種目に関して、以下のようにコメントしています。
「三角筋後部は3D感のある背中を作るのに重要」
「三角筋後部を鍛えるには重い重量よりもフォームや効かせることを重視するのが良い」
三角筋後部は背面から見た印象を大きく左右するのに、発達がやや遅れやすい部分です。
よって、マシンリアレイズなどで重点的に鍛えていきたいポイントですね。
なお、ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 1セット目でどれくらいの重量を使うか確認する
- 2セット目以降はレストポーズ
- 上げるときは素早く、下げるときはゆっくり
1セット目はウォームアップではなく、2セット目以降でどれくらいの重量を扱うか決めるためにやるそうです。
なので、軽めの重量で比較的高レップで行います。
2セット目以降はレストポーズ法で行います。
合計12レップを以下のようにやるそうです。
8レップ
⇒2秒休む
⇒2レップ
⇒2秒休む
⇒2レップ
=8+2+2=12レップ
上げ切れない場合、休憩時間を増やしてでも12レップ上げ切ります。


重りを上げるとき(腕を開くとき)は約1秒で、重りを下げるとき(腕を閉じるとき)は約3秒かけて行います。
ネガティブ重視で三角筋後部に負荷を与えるようです。
プレートフロントレイズ


セット | レップ |
1 | 15~18 |
2 | 15~18 |
3 | 15~18 |
4 | 15~18 |
第四種目は、プレートフロントレイズです。
ライアンテリーはこの種目に関して、以下のようにコメントしています。
「三角筋前部に刺激を与えつつ、プレートのコントロールで体幹も鍛えられる」
「ウエイトのコントロールが大事。コントロールできないのあれば重量を減らす」
なお、ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 比較的軽い重量を扱う
- 上げるときは限界まで上げる
- 下げるときは限界まで下げる
- 動作中は前傾姿勢をキープする
- 動作スピードが常に一定
ライアンテリーも言っていますが、この種目では重量よりもフォームや筋肉に効かせることを重視します。
よって、ウエイトを確実にコントロールしながら15~18レップ上げるために、かなり軽めの重量でトレーニングを行うことがポイントです。
なお、ライアンテリーは約20kgのプレートでトレーニングしています。体格を考えるとかなり軽めですね。

ライアンテリーの場合、プレートを上げるときは腕が床に対して45度くらいになるまで上げます。
フロントレイズは床と腕が平行になるくらいまでしか上げないのが一般的なフォームです。
というのも、プレートをあまりに高く上げてしまうと、負荷が三角筋前部から僧帽筋へと逃げてしまいがちだからです。
ただ、可動域が広がることで三角筋前部の収縮は強くなるので、他の種目同様に筋肉の収縮と伸展を重視するライアンテリーにとって、この可動域はベストなのでしょう。
フロントレイズは身体を前傾することによって、三角筋前部の収縮をやや強くすることができます。

プレートを下げるときは限界まで下げます。プレートが脚についてこれ以上下げられない状態になっているのがわかるかと思います。
これも上と同じ理由で、筋肉を限界まで伸展させるためにギリギリまで下げています。
この種目では、プレートを上げるときも下げるときも常に一定のスピードを保っています。
ダンベルシュラッグ


セット | レップ |
1 | 15 |
2 | 15 |
3 | 12 |
4 | 12 |
5 | 10 |
6 | 10 |
第五種目は、ダンベルシュラッグです。
ライアンテリーはこの種目に関して、以下のようにコメントしています。
「収縮とコントロールがこの種目ではとにかく大事だ」
「高重量ではずむようにやる人もいるが、それはおすすめしない」
シュラッグはかなり高重量を扱える種目のため、ありえないくらいの高重量でトレーニングしている方も多いです。
ただ、高重量を扱うことで可動域が狭くなり、筋肉の収縮と伸展がしっかりできていない方も多いため注意が必要です。
なお、ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 2セットごとに重量を増やしていく
- 限界が来たら休憩しながらでも目標のレップをやり遂げる
この種目では、2セットごとに重量を増やすという方法をとっています。
- 1~2セット目:15レップ
- 3~4セット目:重量を増やして12レップ
- 5~6セット目:重量をさらに増やして10レップ
といった感じで、重量が増える代わりにレップ数が減ります。
後半になるにつれてどんどんきつくなりますが、気合いで乗り切るそうです。
重量をどんどん増やしていくため、後半は目標のレップ数をこなせません。
ただ、目標のレップ数をこなす事が重要なので、ボトムポジションで休憩しながらも気合いでやり遂げます。
まとめ:ライアンテリーの肩トレーニングメニュー
今回は、ライアンテリー(Ryan Terry)の肩トレーニングメニューについて解説しました。
他の種目同様、レストポーズやドロップセットを駆使し、さらに合計23セットというかなり高強度なトレーニングを行っています。
また、他の種目同様に筋肉の収縮と伸展を重視したトレーニングをしており、どの種目も可動域が広めです。
最後に肩トレーニングメニューをまとめます。
- バーベルオーバーヘッドプレス
2+3セット - サイドレイズ
1+3セット - マシンリアレイズ
4セット - プレートフロントレイズ
4セット - ダンベルシュラッグ
6セット
以上、ご参考いただければ幸いです!





