こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
今回は、フィジーク選手のライアンテリー(Ryan Terry)の胸トレーニングメニューについて徹底解剖しようと思います。
ライアンテリーといえば、ミスターオリンピアのフィジークで上位常連の世界的フィジーク選手ですね。
そんなライアンテリーがどうやって世界と戦う胸を作り上げたのか?
トレーニングに注目して学んでいこうと思います!
なお、ライアンテリーのプロフィール等については、こちらで詳しく解説しています。

Contents
ライアンテリーの胸トレーニングメニュー
ライアンテリー(Ryan Terry)の胸トレーニングメニューはこんな感じです。
- インクラインダンベルプレス
- インクラインダンベルフライ
- チェストプレス
- ケーブルフライ
- ディップス
- ダンベルプルオーバー
それでは、1種目ずつ詳しく見ていきます。
インクラインダンベルプレス


セット | レップ |
1(ウォームアップ) | – |
2(ウォームアップ) | – |
3 | 限界まで |
4 | 限界まで |
5 | 限界まで |
6(ドロップセット) | 限界まで |
第一種目は、インクラインダンベルプレスです。
ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の5点です。
- 上げるときは、肘が伸び切るくらいまで上げる
- 休みながらも限界まで動作を続ける
- 胸を張り、身体をしっかり固定する
- 最後のセットのみドロップセット
- ベンチの角度は約45度
なお、ウォームアップは20kgからスタートし、メインセットの最大重量は45kgです。

ライアンテリーは毎レップ、ダンベルを上げるときに肘が伸び切るくらいまで上げています。
可動域は広い方が筋肉の収縮と伸展がしっかり行えるので良いです。
ただ、プレス系種目は上げすぎると負荷が三頭や肩に逃げやすいため、あまり上げすぎないようにしている人が多いですね。

例えば、他のフィジーク選手(ジェレミーブエンディア)のインクラインダンベルプレスを見ると、肘が結構曲がった状態までしか上げていないことがわかります。
どちらかというと、ジェレミーブエンディアのようなフォームを採用している人が多いです。
ただ、ライアンテリーは他の種目を見ていてもそうですが、かなり可動域を重視してトレーニングしています。
なので、インクラインダンベルプレスも可動域を広くとるために、限界まで上げ下げしているのでしょう。


腕が伸び切ったポイントで少し休憩しながらも、もう上げられなくなる限界まで動作を続けています。
あまり限界まで追い込まずに動作を止める選手もよく見るのですが(少なくとも、顔が歪むほど限界まで追い込まない)、ライアンテリーは一種目一種目限界まで追い込んでいます。

胸をしっかり張れており、腹筋や足を使ってこの張った状態をキープしています。
限界が来て苦しくなっても全然身体がブレません。胸の張り方が非常に上手いです。

ドロップセットは45kgからスタートし、最後は27.5kgでフィニッシュです。
重量変化は2回行っているようです。
インクラインダンベルフライ


セット | レップ |
1 | 8(限界まで) |
2 | 8(限界まで) |
3(ドロップセット) | 8(限界まで) |
第二種目は、インクラインダンベルフライです。
ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の4点です。
- 動作中は肘の角度を変えない
- ダンベル同士がくっつくまで上げる
- 下げるときはダンベルをハの字にする
- 最後のセットのみドロップセット
なお、ライアンテリーは最大27.5kgでダンベルフライをやっています。

ダンベル同士をくっつけるまで上げ方が胸は収縮されますが、負荷が抜けやすいです。
ダンベルフライの場合、ダンベル同士がくっつくまで上げる人と上げない人がいますが、ライアンテリーは前者のようです。

上げ切ったポイントではダンベル同士が平行なのに対し、下げたときはダンベルがハの字になっているのがわかります。
これは胸をより伸展させるための1つのテクニックで、ジェレミーブエンディアなどを含む色んな選手が採用しているフォームです。
また、ハの字にした状態で1秒程静止したりすると、胸がグッと伸展される感覚が強くなるので、是非試してみてください!


最後は補助つきでドロップセットを行います。
ライアンテリーの重量変化は1回で、20kg⇒15kgと変更していました。
チェストプレス

セット | レップ |
2~4 | 6+6+6 |
第三種目は、チェストプレスです。
この種目は今までとは違い、1セットを3分割してそれぞれ異なる方法でトレーニングしています。


約1秒でかけて上げ、約3秒かけて下げます。かなりゆっくりしたスピードでネガティブ重視のトレーニングを行っています。
また、持つグリップも変えることで胸への刺激を変えています。

最後の6レップはふつうのスピードで行います。
ここでは身体の反動を使ったり途中で休んだりしながらも、6レップ上げ切ります。
加えて、グリップも変更します。グリップが狭くなり、手のひら同士が合わさる向きになることで、大胸筋内側への刺激が強くなります。
3タイプのチェストプレスを6回ずつなので、合計18レップやった計算になります。
ケーブルフライ


第四種目は、ケーブルフライです。
通常、ケーブルフライは後方から前方に向かってケーブルを引くのですが、ライアンテリーはほぼ真横から引いています。
手と手が合わさるタイミングで、両手がほとんどお腹についているような状態ですね。比較的変わったケーブルフライのバリエーションです。
このケーブルフライは最大のメリットは、「肩に入る負荷を減らし、胸へと集中させることができる」ということです。
通常、ケーブルフライでは三角筋前部にある程度負荷が入りますが、このケーブルフライだとあまり入りません。
実はこのケーブルフライはプロボディビルダーの「セドリックマクミラン」も採用しており、同じように肩に負荷が入りにくいという理由で好んでいるようです。
なお、このフォームのポイントを簡単にまとめると、以下の3つです。
試したことがない方は是非試してみてください!
- 腰を曲げずに立つ
- 真横からケーブルを引き、胸の真下あたりで両手が合わさるようにする
- 動作中は肩が前に出ないように気を付ける
ディップス


第五種目は、ケーブルフライです。
ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の2点です。
- 一定のスピードで動作を行う
- 限界が近くなると、ネガティブ重視の動作に変える

最初は常に同じ動作スピードで身体を上げ下げします。
そして限界が近づくと、上げるときは素早く、下げるときはゆっくりのネガティブ重視のフォームになります。
下ろし切ったポイントで1秒程静止する様子も見れたため、胸の伸展に重きを置いてトレーニングしているのがわかります。
ダンベルプルオーバー


第六種目は、ダンベルプルオーバーです。
この種目に関して、ライアンテリーは以下のようにコメントしています。
「多くの人は背中のためにこの種目をやるが、俺は胸のためにやる。手幅を狭くし、胸を収縮させる。」
また、ライアンテリーが行うこのトレーニングのポイントは以下の3点です。
- 動作中は肘の角度を変えない
- 上げるときはお腹のあたりまで上げる
- 動作スピードはかなりゆっくり

動作中は肘の角度を一切変えずに行っています。
上写真のようなダンベルを頭よりも低い位置に下げるタイミングで肘を曲げる人も多いですが、ライアンテリーは肘の角度を変えずに行い、胸を思いっきり伸展させています。

ダンベルを上げるときはお腹のあたりまで上げます。
通常はあまり上げすぎると胸から負荷が抜けやすいのですが、ライアンテリーは他の種目同様に胸を限界まで収縮させているようです。
まとめ:ライアンテリーの胸トレーニングメニュー
今回は、ライアンテリー(Ryan Terry)の胸トレーニングメニューについて解説しました。
全体的に可動域を広くとり、胸の収縮と伸展を重視したトレーニングを行っています。
最後に胸トレーニングメニューをまとめます。
- インクラインダンベルプレス
- インクラインダンベルフライ
- チェストプレス
- ケーブルフライ
- ディップス
- ダンベルプルオーバー
以上、ご参考いただければ幸いです!





