こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
最近、ステロイド使用者が増えてきたのもあり、ナチュラル(ステロイドなし)の人は誰を目指して筋トレすれば良いのかわからないですよね。
ステロイドユーザーは自分では使用している事を言わないですし、ナチュラルだと偽る人も多いので判断がなかなか難しいです。
そこで今回は、ナチュラルの筋肥大について
- ナチュラルの筋肥大の速度
- ステロイドユーザーの筋肥大の速度
- ナチュラルの筋肥大の限界がわかる計算式
- ナチュラルが目指すべき身体
ここらへんについてお話ししようと思います。
Contents
ナチュラル(ステロイドなし)はどのような速度で筋肥大する?

スポーツ栄養学の権威であるライル・マクドナルド博士の研究によると、ナチュラルの筋肥大の速度は以下のような感じだそうです。
トレーニング歴 | 増加する筋肉量/年 |
1年目 | 9~11.3kg |
2年目 | 4.5~5.5kg |
3年目 | 2.3~2.7kg |
4年目 | 0.9~1.3kg |
※この数字は男性の場合。女性はこの数字の約半分だそう。
この数字の通り、トレーニング歴4年目くらいからはもう筋肉の増加が難しくなってくるのがわかると思います。
実際、僕や僕の周りを見ていてもそうですが、トレーニング歴が5年くらいになってくると変化が全然わかりません。
「筋トレをどれだけ頑張っても1年で数百gしか筋肉が増えない」というのは当たり前になってくるのが現実です。
トレーニング歴が長いのに、初心者みたいに1年で3kgも4kgも筋肉を増やすのはかなり非現実的です。
ステロイドを使うか・トップレベルに優れた遺伝子を持っているか・よっぽど今までの筋トレがダメだったか、とかしかないでしょう。
ステロイドユーザーはどのような速度で筋肥大する?

ステロイドを使った場合、筋肥大の速度は人によって大きく変わるので一概には言えません。
例えば経口のステロイドのみを使う・経口と注射剤を複数組み合わせる・使用量や使用期間を増やす・・・などによっても大きく変わってきます。
ただ、ステロイドを使用した場合は「そこそこ筋トレ歴があっても1年で10kg以上の筋肉をつけることも可能」というのが現実です。
この動画はステロイドを1年使用した身体の変化を撮影したものですが、ありえない変化をしているのがわかると思います。
人体への悪影響と引き換えに、不可能を可能にしてしまうのがステロイドです。
ナチュラル(ステロイドなし)の筋肥大の限界は?

「ナチュラルの人が筋トレした場合、どこまで筋肥大ができるの?」
ということですが、「FFMI(Fat Free Mass Index)」という数値を計算することで限界値がざっくりわかります。
FFMIは、簡単に言うと「身長に対して除脂肪体重がどれくらいあるのかを示す数値」です。
もっとざっくり言うと、「大体の筋肉量の目安」といっても良く、「FFMIが大きいほど筋肉量が多い」というイメージでOKです。
FFMIは以下の計算式で求められるので、一度自分のFFMIを計算してみると良いと思います。
FFMI = 除脂肪体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
※除脂肪体重=体重(kg)×(100-体脂肪率(%))÷100
計算が面倒な人は「FFMI計算機」に数字を入力すれば自動で計算してくれます。
FFMI=25がナチュラルの限界値

上の表の通り、FFMI=25がナチュラルの限界値と言われています。
例えば「身長170cm・体重80kg・体脂肪率10%」の人のFFMIを計算すると、「FFMI = 24.9」という結果になります。
つまり、ナチュラルだとこれ以上筋肉を増やすのは難しいということですね。
逆に、同じ身長・体脂肪率で体重が70kgの人であれば、計算上はあと10kgほどは体重を増やせることになります。
ただし、FFMI25というのは「あくまで遺伝子的に超優れている人の限界値」です。
というのも、このFFMI25という数字は「世界にステロイドが広く出回ってなかった時代の海外のトップボディビルダーから算出した平均値」です。
つまり、25という数字は本当にトップレベルに優れた才能を持っていなければ到達できないレベルと思っていいです。
ふつうの遺伝子を持った人であればFFMI22~23くらいが限界値であり、ステロイドを使ってやっとFFMI25という人も多いと思います。
「身長170cm・体脂肪率10%」の人であれば、ふつうの遺伝子を持ってる人なら74kgくらいが限界ということになります。
なお、英語ではありますが、FFMIについての動画もあわせて見てみると良いですよ!
ナチュラルの限界を写真でチェック
ではFFMIの計算上、ナチュラルで手に入る限界の身体ってどのくらいなのでしょうか?
上の動画では、海外の筋トレ関係の有名な方のFFMIについて話しています。
そこで今回は、この動画の中で出てくるFFMIが25以下の3人に焦点を当てて写真を見ていきます。
もちろん、FFMI25以下の人が本当にナチュラルかは誰もわかりませんが、参考程度にしていただければと思います。
Christian Guzman(FFMI21.3)

FFMI21.3なので、計算上はかなり現実的な数字です。
正直、かなり良い身体に見えますよね。
1枚の写真だとわかりにくいと思うので、動画もあわせて確認してみるとわかりやすいと思います。
>>Christian GuzmanのYoutubeチャンネル
Hodge Twins(FFMI24)

こちらはFFMI24のHodge Twins。
体脂肪率が違うので比較が難しいですが、ここらへんになると遺伝的に恵まれていないと厳しくなってくる身体です。
Jeff Seid(FFMI24.6)

こちらはFFMI24.6のJeff Seid。超有名なフィジーク選手なので知っている方も多いと思います。
絞り切った状態なのでサイズは他の2人に比べて小さく見えますが、絞った状態でこれくらいが数字上は限界ということですね。
(プロフィジーク選手なのでナチュラルかはだいぶ怪しいですが・・・でも計算上はありえない数字ではないということですね。)
こちらもYoutubeにたくさん動画があるので、参考に見てみると良いと思います。
まとめ:ナチュラル(ステロイドなし)の筋トレによる筋肥大の限界
- ナチュラルの場合、筋トレ歴が長くなると数百g/年しか筋肥大しない
- ステロイドを使うと数倍~数十倍の速度で筋肥大できる
- 筋肥大の限界はFFMIを求めることで計算可能
- FFMI22~25あたりがナチュラルの限界
今回は、ナチュラル(ステロイドなし)の筋トレによる筋肥大の限界についてお話ししました。
もちろん、限界値はその人の遺伝・トレーニング・食生活などにもよって大きく変わってくるので、あくまで参考程度です。
ただ、「何を目標にしていいかわかんない!」という方は、今回お話しした内容を参考にしてもらえれば良いかなと思います。
今回は以上です!