こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
今回は、ボディビルダーのカイグリーン(Kai Greene)の腕トレーニングメニューについて徹底解剖しようと思います。
カイグリーンといえば、一度見たら忘れられない独特な髪形とポージングが特徴の、世界的ボディビルダーですね。
そんなカイグリーンがどうやって世界と戦う腕を作り上げたのか?
トレーニングに注目して学んでいこうと思います!
なお、カイグリーンのプロフィール等についてはこちらで解説しています。

Contents
カイグリーンの腕トレーニングメニュー
カイグリーン(Kai Greene)の腕トレーニングメニューはこんな感じです。
- インクライントライセプスエクステンション
+インクラインクローズグリップベンチプレス
+インクラインダンベルカール
3セット - トライセプスキックバック
3セット - コンセントレーションカール
3セット - クローズグリップベンチプレス
+バーベルカール(ドラッグカール)
3セット
ぱっと見ボリュームが多いように見えますが、二頭と三頭を両方やっているので実はそこまでボリュームは多くありません。
- 三頭⇒4種目(合計12セット分)
- 二頭⇒3種目(合計8セット分)
というセット数と種目数です。
実際、合計トレーニング時間は約20分と短時間で終わっています。
それでは、1種目ずつ詳しく説明していきます。
インクライントライセプスエクステンション


セット | レップ数 | kg |
1(トライセット) | 15 | 25 |
2(トライセット) | 14 | 25 |
3(スーパーセット) | 14 | 25 |
- 1~2セット:次のインクラインクローズグリップベンチプレス&インクラインダンベルカールとトライセット
- 3セット:次のインクラインクローズグリップベンチプレスとスーパーセット
最初の種目は、インクライントライセプスエクステンションです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- バーベルを顔で触るようなイメージで下ろす
- 重りを上げ切ったタイミングで三頭を絞る
- サムレスグリップで握る

バーベルは顔に向かって下ろし、バーベルが顔にほぼ触れるくらいまで深く下ろしています。
限界まで深く下ろすことにより、三頭を極限までストレッチさせることができます。
この種目はコントロールができないほどの高重量を扱うと、頭にバーベルを落としてしまいがちです。
別名「スカルクラッシャー」「ノーズブレイカー」とも言うように、結構危ないので重量設定には気を付けるのをおすすめします。

カイグリーンは、バーベルを上げ切ったタイミングで腕にひねりを加えているようです。
要は腕にひねりを加えるように三頭筋を絞ることで、筋肉に強い収縮をかけています。


カイグリーンはバーベルをサムレスグリップで握っているようです。
カイグリーンは胸や肩のトレーニングでもサムレスグリップを多用しているので、好みのグリップなのでしょう。
なお、サムレスグリップで握る理由はおそらく以下の3点だと思います。
- 手首への負担を減らせる
- 単純に握りやすい(好み)
- 三頭を意識しやすい(好み)
インクラインクローズグリップベンチプレス


セット | レップ数 | kg |
1(トライセット) | 10 | 25 |
2(トライセット) | 13 | 25 |
3(スーパーセット) | 12 | 25 |
- 1~2セット:前のインクライントライセプスエクステンション&インクラインダンベルカールとトライセット
- 3セット:前のインクライントライセプスエクステンションとスーパーセット
第2種目は、インクラインクローズグリップベンチプレスです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- バーベルは胸に触れるまで下ろす
- グリップは狭めに持つ
- サムレスグリップで握る

カイグリーンを見ると、バーベルを胸に触れるまで下ろしているのがわかります。
かなり深めに下ろす事で、極限まで三頭をストレッチさせているようです。
クローズグリップベンチプレスは、深く下ろすほど肘や肩への負担も大きくなります。
肘や肩が痛い場合、痛くない程度の可動域でトレーニングするのがおすすめです。
カイグリーンはグリップ幅がかなり狭いです。
もちろん、EZバーを使っているという理由もありますが、教科書的なフォームの半分くらいの手幅でトレーニングしているのは特徴的ですね。
なお、手幅を狭くすることで三頭をストレッチを強めることができます。


もしカイグリーンのように手幅を狭くしてクローズグリップベンチプレスを行いたい場合は、必ずEZバーを使ってやるようにしましょう。
ストレートバーで手幅を狭くすると、下ろしたときの手首の角度がきつくなり、手首を痛める可能性がグッと高くなります。



この種目もインクライントライセプスエクステンションと同様に、サムレスグリップでバーベルを握っています。
インクラインダンベルカール


セット | レップ数 | kg |
1(トライセット) | 10 | 18 |
2(トライセット) | 8 | 18 |
- 前のインクライントライセプスエクステンション&インクラインクローズグリップベンチプレスとトライセット
第3種目は、インクラインダンベルカールです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 動作中は肘の位置を変えない

カイグリーンは肘の位置を変えずにトレーニングを行っています。
これはインクラインダンベルカールの基本ではありますが、無意識のうちに肘が前後にスイングしてしまうケースが多いので注意が必要です。
肘が前後にスイングすると、二頭から負荷が抜けてしまいます。
トライセプスキックバック


セット | レップ数 | kg |
1 | 20 | 11 |
2 | 15 | 11 |
3 | 12 | 11 |
第4種目は、トライセプスキックバックです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- やや深めに戻す

カイグリーンはダンベルを戻す際、ダンベルが胸に当たるくらいまで深く戻しています。
通常は腕が床と垂直になるまでしか戻さない人が多いのですが、カイグリーンは限界まで戻しているようです。

深く戻すことにより三頭のストレッチが強くなりますが、三頭から負荷が抜けやすくなるというデメリットがあるので、自分に合った方を採用するのがオススメです。
コンセントレーションカール


セット | レップ数 | kg |
1 | 20 | 11 |
2 | 15 | 11 |
3 | 12 | 11 |
第5種目は、コンセントレーションカールです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 動作中は肩~肘の位置を変えない
- 肘が90度になるまでダンベルを上げる
- チーティングを使ってでも目標の回数を上げ切る

カイグリーンを見ると、動作中は肩~肘の位置が一切変わっていません。
コンセントレーションカールの基本ではありますが、肩~肘の位置がダンベルを上げるたびに変わってしまうと、二頭から負荷が逃げてしまうので注意です。

ダンベルを上げるときは肘が約90度になるまで上げます。
要は最後までしっかりダンベルを上げることで、二頭筋を限界まで収縮できるということですね。
カイグリーンは
- 1セット目:20回
- 2セット目:15回
- 3セット目:12回
という目標回数に対し、途中で上げられなくなったとしてもチーティング(反動や補助)を使ってダンベルを上げ切っています。
チーティングを使って上げ切ることで二頭を限界まで追い込んでいるようですね。
なお、コンセントレーションカールの場合は、カイグリーンのように空いている手を使って補助してあげるとチーティングがやりやすいのでおすすめです。

クローズグリップベンチプレス


セット | レップ数 | kg |
1(スーパーセット) | 18 | 70 |
2(スーパーセット) | 11 | 82 |
3(スーパーセット) | 8 | 102 |
- 次のバーベルカールとスーパーセットで行う
第6種目は、クローズグリップベンチプレスです。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- バーベルは胸に触れるまで下ろす
- サムレスグリップで握る
インクラインかどうかの違いなので、第2種目のインクラインクローズグリップベンチプレスとポイントは同じですね。
バーベルカール(ドラッグカール)


セット | レップ数 | kg |
1(スーパーセット) | 14 | 32 |
2(スーパーセット) | 15 | 32 |
3(スーパーセット) | 15 | 32 |
- 前のクローズグリップベンチプレスとスーパーセットで行う
第7種目は、バーベルカール(ドラッグカール)です。
なお、カイグリーンが行うこのトレーニングのポイントは以下の通りです。
- 2種類のフォームを使い分ける
カイグリーンはバーベルカールを行う際、
- 通常のバーベルカール
- ドラッグカール
という2種類のフォームを使い分けています。
ただ、使い分けといっても1セットの中でもバーベルカールをやったりドラッグカールをやったりなど結構ランダムです。
なので、特に規則性なく2種類のフォームを使っているように見えます。
【バーベルカール】


【ドラッグカール】
(肘を引きながらバーベルカールするようなイメージの種目)


なお、カイグリーンは2種類のフォームの使い分けに対してコメントはしていませんでしたが、おそらく使い分けの理由は「長頭と短頭をまんべんなく鍛えるため」です。
というのも、動画でカイグリーンは以下のようにコメントしています。
- 身体より肘を前に出してカールすると短頭に刺激が入りやすい
- 身体より肘を後ろに出してカールすると長頭に刺激が入りやすい

よって、今回も「肘がやや前に出るバーベルカール」と「肘がやや後ろに出るドラッグカール」をうまく混ぜることで、長頭と短頭をまんべんなく鍛えているようです。
まとめ:カイグリーンの腕トレーニングメニュー
今回は、カイグリーン(Kai Greene)の腕トレーニングメニューについて解説しました。
全体的に低重量で収縮と伸展を重視した丁寧なトレーニングを行っているようでした。
また、トレーニング時間が約20分と短く、集中してサクッと終わらせている点は特に見習いたいポイントです。
最後に腕トレーニングメニューをまとめます。
- インクライントライセプスエクステンション
+インクラインクローズグリップベンチプレス
+インクラインダンベルカール
3セット - トライセプスキックバック
3セット - コンセントレーションカール
3セット - クローズグリップベンチプレス
+バーベルカール(ドラッグカール)
3セット
以上、ご参考頂ければ幸いです!
