こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
筋トレしている人なら誰もが感じる「長い・短いインターバルはどっちがいいんだ?」と言う疑問。
今回は、筋トレのインターバルは何分が筋肥大に良いかを解説していきます。
- 長いのと短めのインターバルはどっちが最適?
- 具体的にインターバルは何分が目安?
なお、今回は海外の研究をベースに解説していくので、そこそこ信頼性のある話ができるかなと思います。
Contents
筋トレのインターバルは短めよりも長い方が良い

結論を言うと、筋トレのインターバルは長い方が筋肥大に良いです。
種目にもよりますが、ベンチプレスやスクワットなどの高重量を扱える基本的な種目であれば「3~5分」のインターバルが目安です。
インターバルの違いを見た研究をチェック
「なぜ筋トレには長めのインターバルが最適なのか?」ということについて、1つの研究をご紹介します。
国際的なフィットネス専門家であるBrad Shoenfeld博士は、2016年に「長いインターバルと短めのインターバルがもたらす筋肥大への影響の違いは?」という研究を行いました。
研究は、トレーニング経験豊富な若い男性21名を以下の2つのグループに分けて、週3回の筋トレを8週間行って調査しました。
- 長いインターバル(3分)のグループ
- 短めのインターバル(1分)のグループ
その結果、長いインターバルのグループの方が筋肥大や最大筋力の向上が明らかに大きかったようです。
この理由は「長いインターバルの方が次のセットまでに十分筋肉を回復させられるため、高いトレーニング強度を維持できたから」です。
要は、短めよりも長いインターバルの方が筋肥大には良いということですね。
筋肥大にはメカニカルテンションが重要
もう少し深掘りして、「なぜ、長いインターバルで高いトレーニング強度を保てると筋肥大に良いのか?」ということについて触れていきます。
まず、筋肥大に重要な要素は主に以下の3つあります。
- メカニカルテンション
(筋肉のテンション・張力) - メタボリックストレス
(筋肉のパンプ感・燃えるような感覚) - マッスルダメージ
(筋肉の損傷)
そして、国際的なフィットネス専門家のBrad Shoenfeld博士によると、「この3つの中でもメカニカルテンションが筋肥大には一番重要」とのことです。
そして、2010年に発表したBrad Shoenfeld博士の研究によると、
- 長いインターバルはメカニカルテンションを強くできる
(高強度でトレーニングできるから) - 短めのインターバルはメタボリックストレスを強くできる
(要は筋肉がパンプする)
とのことで、要はこんな感じのイメージになります。
インターバルを長くする
⇒次のセットまでに筋肉が十分回復
⇒高いトレーニング強度を保てる
⇒メカニカルテンションが強くなる
⇒筋肥大に効果的
補足:インターバルは短めの方がホルモンの分泌が良い件について
日本では「インターバルが短めの方が成長ホルモンが多く分泌されるから、筋肥大に良い」という話が流行ってました。
おそらくこれが理由で「筋トレのインターバルは1分が最適」みたいなのが主流になったんだと思います。
たしかに短めのインターバルの方が成長ホルモンの分泌は多くなります。
ただ、2012年に行われた研究で「筋トレによって分泌された一時的なホルモンは筋肥大にはほとんど影響しない」ということがわかっています。
なので、ホルモンを気にして短めのインターバルにするなら、トレーニング強度を高く保てる長いインターバルの方が筋肥大には有効かなと思います。
長い・短めのインターバルの両方で筋トレすると最適
とはいえ、短めのインターバルは「筋肉がパンプする」という筋肥大には良いメリットがあります。
なので、できれば「長い・短いのインターバルの両方で筋トレする」というのが筋肥大には最適かなと思います。
長いインターバルをメインに考えつつ、短めのインターバルを補助的に組み込んでいくようなイメージですね。
筋トレのインターバルは何分が目安?

じゃあ、「具体的に何分のインターバルが最適なの?」という事について解説していきます。
ここで、2016年に「筋肉に最大負荷を与えられるインターバルは何分か」という研究が行われています。
この研究結果や、上でご紹介した研究をもとに最適なインターバルを考えると、以下のような感じがおすすめです。
- コンパウンド種目
⇒3~5分のインターバル - アイソレーション種目
⇒1~2分のインターバル
<コンパウンド種目>
トレーニング中に2つ以上の関節が動く種目
(例:ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)
<アイソレーション種目>
トレーニング中に1つの関節しか動かない種目
(例:ダンベルフライ、レッグエクステンション)
メニューの例
メニューの例を簡単に紹介すると、こんな感じです。
1.ベンチプレス
- 回数:5レップ
- セット数:3セット
- インターバル:5分
2.インクラインダンベルプレス
- 回数:8レップ
- セット数:3セット
- インターバル:3分
3.ダンベルフライ
- 回数:12レップ
- セット数:2セット
- インターバル:2分
最初の種目ほど疲労がなくて高強度のトレーニングができるため、最初は高重量を扱える種目を行い、徐々に使用重量の少ない種目に移っていきます。
インターバルもこれに応じて少なくしていくことで、メカニカルテンション(筋肉のテンション)とメタボリックストレス(筋肉のパンプ)を両方与えられ、筋肥大に効果的です。
補足:筋トレの最適なセット数・頻度には目安がある
なお、ご紹介したメニュー例は合計セット数が8セットになっています。
というのも、各部位は週2~3回の頻度で筋トレし、1週間のセット数は10~20セットが筋肥大に良いという理由からです。
詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。


インターバルをもっと長くするのもOK
なお、最初のベンチプレスなどの高重量を扱う種目は、インターバルをもっと長くするのもOKです。
インターバルが長すぎるとNGという研究結果は今の所ないので、インターバルが5分で短すぎるのであれば6分とかに伸ばすのは良いと思います。
また、1~3レップとかで限界を迎えるような超高重量を扱う場合は、筋肉の回復に時間がかかるため、インターバルは長くしてOKだと思います。
まとめ:【長いVS短め】筋トレの最適なインターバルの目安は?
- インターバルは長い方が筋肥大に効果的
- 最適なのは長いインターバルをメインに、補助的に短めのインターバルも入れること
- コンパウンド種目は3~5分が目安
- アイソレーション種目は1~2分が目安
今回は、筋トレで最適なインターバルの長さの目安について解説しました。
おそらく、「こんな長いインターバルが必要なのか」と感じた人が多いかと思います。
「インターバル全然とってないや!」という方は、次の筋トレからはちょっと長めにしてみると良いかもしれません。
参考文献
1.Longer inter-set rest periods enhance muscle strength and hypertrophy in resistance-trained men
2.THE MECHANISMS OF MUSCLE HYPERTROPHY AND THEIR APPLICATION TO RESISTANCE TRAINING
3.Associations of exercise-induced hormone profile and gains in strength and hypertrophy in a large cohort after weight training