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【高重量低回数VS低重量高回数】筋肥大に効果的なのは?研究から解説

こんにちは!ゴリラです。

「高重量+低回数と低重量+高回数ってどっちの方が筋肥大に効果的?」

今回は、こんな疑問に答えます。

この記事の内容
  1. 高重量低回数と低重量高回数はどっちの方が筋肥大に効果的?
  2. 高重量低回数と低重量高回数の組み合わせが最強
  3. 筋トレメニュー例

この記事を書いてる僕は、筋トレ歴が約7年のパーソナルトレーナー。

日本ではあまり知られていない海外の研究データなどにも目を通しながら、日々トレーニングを勉強しています。

こういった背景の僕が、筋トレの「高重量+低回数 VS 低重量+高回数」について解説します。

【高重量低回数VS低重量高回数】筋肥大に効果的なのは?

結論を言うと、どちらかといえば、低重量高回数の方が筋肥大には優れていると思います。

ただ、どこまでを高回数・低回数と言うかにもよると思いますし、個人差もあると思うので断言はできません。

研究:2~4レップよりも10~12レップの方が筋肥大した

2016年の「高重量低回数と低重量高回数の、筋肥大と筋力アップの関係」を見た研究をご紹介します。

ここでは2~4レップを高重量低回数、10~12レップを低重量高回数とし、8週間の筋トレを行った結果が以下です。

つまり、この研究からわかったことが以下2つです。

  1. 筋肥大:10~12回の方が有利
  2. 筋力アップ:2~4回の方が有利

10~12回を高回数とみなすかどうかは置いといて、とりあえず2~4回よりも10~12回の方が筋肥大に良いという事ですね。

では6レップと12レップならどっちの方が筋肥大に良い?

上のケースは、2レップなどかなり高重量を扱っているケースです。

では、もう少し低重量にして、6レップあたりにしたらどうなるのか?

この場合は、おそらく「ほとんど変わらない」が答えだと思います。

2017年の研究によると、以下3つの条件を満たせば、筋肥大はほとんど同じという結論が出ています。

  1. ボリューム(セット数×レップ数×負荷)が同じ
  2. 限界まで追い込む
  3. MAX重量の30%以上を使って筋トレ

さすがに2レップと12レップという極端な差があるならまだしも、6~12レップくらいの範囲であれば、ほとんど筋肥大は変わらないと思います。

Mr.ゴリラ
Mr.ゴリラ
逆に、30レップみたいに重量が軽すぎるのもダメみたいだね

一番筋肥大に良いのは、高重量低回数と低重量高回数の組み合わせ

ここで注意してほしいのが、「じゃあ10~12レップで筋トレをずっとやれば良いのか」というと、そうではないということです。

一番良いのは、高重量低回数と低重量高回数の筋トレを組み合わせることです。

メカニカルテンションとメタボリックストレスが筋肥大のポイント

国際的なフィットネス専門家であるBrad Shoenfeld博士の研究によると、筋肥大の大きな要素に以下2つがあります。

  • メカニカルテンション(筋肉のテンション・張力)
  • メタボリックストレス(筋肉のパンプや焼け付くような感覚の状態)

そして、メカニカルテンションは高重量低回数で効率良く与えられ、メタボリックストレスは低重量高回数で効率良く与えられます。

イメージは上のような感じで、メカニカルテンションとメタボリックストレスは対のような関係にあります。

つまり、筋肥大の大きな要素となるこの2つを身体に与えるには、高重量低回数と低重量高回数を組み合わせるのがベストということになります。

Mr.ゴリラ
Mr.ゴリラ
色んな種目をやるのと同じく、重量や回数でも変化をつけると色んな刺激が筋肉に行くよ!

筋トレメニュー例(高重量低回数&低重量高回数)

メニューの例を簡単に紹介すると、こんな感じです。

こうすることで、高重量低回数と低重量高回数の両方の刺激を与えられて効果的です。

1.ベンチプレス(高重量低回数)

  • 回数:5レップ
  • セット数:3セット
  • インターバル:5分

2.インクラインダンベルプレス(中重量中回数)

  • 回数:8レップ
  • セット数:3セット
  • インターバル:3分

3.ダンベルフライ(低重量高回数)

  • 回数:12レップ
  • セット数:2セット
  • インターバル:2分

トレーニング序盤は高重量低回数で行う

最初の種目ほど疲労がなくて高強度のトレーニングができるため、最初は高重量を扱える種目を行います。

また、次のセットまでのインターバルを長めにとることで、次のセットでもなるべく重量をキープすることができます。

こうすることで、筋肉に強いメカニカルテンション(筋肉のテンション)を与えられます。

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トレーニング終盤は低重量高回数で行う

既にメカニカルテンションを与えてあるので、次はメタボリックストレスを与えていきます。

メタボリックストレス(筋肉のパンプ)は低重量高回数を扱い、インターバルも短めにすると効率良く与えられます。

もし最初から低重量高回数で追い込んでしまうと、筋肉が疲労して重量を扱えなくなってしまい、メカニカルテンションを与えにくくなるので注意です。

補足:筋トレの最適なセット数・頻度には目安がある

なお、ご紹介したメニュー例は合計セット数が8セットになっています。

というのも、各部位は週2~3回の頻度で筋トレし、1週間のセット数は10~20セットが筋肥大に良いという理由からです。

詳細は以下で解説しています。

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まとめ:高重量低回数VS低重量高回数

この記事のまとめ
  • 高重量低回数と低重量高回数の組み合わせが最強
  • 極端に高重量・低重量でない限り、どちらも筋肥大にさほど差がない
  • 序盤の種目で高重量低回数を扱い、徐々に低重量高回数にシフトしていくのがオススメ

こんな感じです。

高重量低回数と低重量高回数では、筋肉に与えられる刺激が変わるので、両方を組み合わせると筋肥大に効果的です。

「種目は色んなのやってるけど、レップ数はどの種目も大体同じだ!」という方は、是非変化をつけてみてください。

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参考文献
<1>Differential Effects of Heavy Versus Moderate Loads on Measures of Strength and Hypertrophy in Resistance-Trained Men
<2>STRENGTH AND HYPERTROPHY ADAPTATIONS BETWEEN LOW- VS. HIGH-LOAD RESISTANCE TRAINING:ASYSTEMATIC REVIEW AND META-ANALYSIS

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