こんにちは!パーソナルトレーナーのゴリラです。
今回は、「ダンベルとバーベルはどっちが筋肥大に効果的?」をテーマに、以下の4つについて解説します。
- ダンベルのメリットは?
- バーベルのメリットは?
- ダンベルとバーベルはどっちが筋肥大に効果的?
- ダンベルとバーベルの使い分け方は?
なお、先に軽くネタバレすると、「どっちかしか使えないならバーベルの方がおすすめ!でも使い分けが最強!」です。
詳しく解説していきます。
Contents
ダンベルを使った筋トレのメリット

ダンベルを使った筋トレのメリットを簡単にまとめると、こんな感じです。
- 可動域が広く、筋活動が多い
- フォームの微調整ができ、関節痛を減らせる
- 左右均等に負荷をかけられ、左右差を無くせる
可動域が広く、筋活動が多い

ダンベルはバーベルに比べて可動域を広くしやすいです。
例えば上の写真は「ダンベルベンチプレス」と「バーベルベンチプレス」です。
重りを上げ切ったポイントでバーベルは腕がややナナメになってしまう分、可動域が狭くなってしまうのがわかると思います。
このように、様々な種目でダンベルの方が可動域を広くとれるというメリットがあります。
筋トレで可動域が重要と良く言いますが、それはその通りで、可動域が広いほど筋活動が大きくなりやすいです。
筋活動が大きいという事はそれだけ筋肥大にも効果的なため、可動域が広くなりやすいというダンベルのメリットは非常に大きいです。
フォームの微調整ができ、関節痛を減らせる

バーベルに比べてダンベルは自由度が高いです。
人間の身体は個人差が大きいため、人によって最適なポジションやフォームというのは微妙に違ってきます。
ダンベルの場合、ダンベルの位置や手首の角度などを自由に変えられるため、自分の身体に合ったフォームにできます。
これは特定のフォームだと関節が痛くなる人にとって特にメリットが大きく、同じ種目でもダンベルにしてフォームの微調整をすることで関節痛が出なくなる事も多いです。
左右均等に負荷をかけられ、左右差を無くせる

バーベルだと気づかないうちに左右が傾いてしまったり、左腕など片方に力をこめてしまって筋肉の左右差が生まれてしまいがちです。
その点、ダンベルは左右独立しているため、筋肉の左右差が生まれにくいというメリットがあります。
例えば左の大胸筋だけ大きいという方も、メインの種目をバーベルベンチプレスからダンベルベンチプレスに変えるだけで左右差を減らせる事もあります。
バーベルを使った筋トレのメリット

バーベルを使った筋トレのメリットを簡単にまとめると、こんな感じです。
- 高重量を扱え、メカニカルテンションをかけられる
- スムーズにトレーニングに入れ、事前疲労しにくい
- 握力を消耗せず、トレーニングに集中できる
高重量を扱え、メカニカルテンションをかけられる
バーベルはダンベルに比べて高重量を扱えます。
ベンチプレス、スクワット、デッドリフト等、ほとんどの種目でダンベルよりもバーベルの方が重量が重くなるはずです。
これは、ダンベルは片手で1つの重りを支えなければいけないのに対し、バーベルは両手で1つの重りを支えれば良く、重りが安定しやすいからです。
高重量で筋トレするほど、メカニカルテンション(筋肉への強いテンション・張力)をかけられます。
このメカニカルテンションは、身体にとって筋肥大への強いシグナルとなるため、高重量を扱うと筋肥大しやすくなります。
スムーズにトレーニングに入れ、事前疲労しにくい

ダンベルに比べてバーベルはトレーニングに移るのが簡単です。
例えば、ベンチプレスをこれから行うとします。
バーベルはバーをラックから外すだけでOKなのに対し、ダンベルは地面から持ち上げて身体の上まで持ってくる必要があります。
重量が軽ければまだマシですが、高重量だとスタートするだけでかなりハードです。
ベンチプレスに限らずスクワットなど他の種目も同じで、多くの種目でバーベルの方がスムーズにトレーニングに移れます。
トレーニングをスタートするまでが大変なほど、トレーニングに入る前に疲労してしまうということになります。
事前に疲労するほど使用重量や回数が落ちる原因になってしまうため、メカニカルテンション(筋肉へのテンション・張力)をかけにくくなります。
その点、バーベルは事前疲労が最小限に抑えられ、トレーニングそのものに集中することができます。
握力を消耗せず、トレーニングに集中できる
ダンベルよりもバーベルの方が握力を消耗にしくいです。
ダンベルは片手で1つの重りを支えなければいけないのに対し、バーベルは両手で1つの重りを支えれば良く、重りのふらつきが全然ちがいます。
ダンベルのように、手の中で重りがふらつくほど握力を消耗するため、バーベルの方が余計な疲労をしにくくなります。
強く握って保持することばかりに集中してしまうと、トレーニングしたい筋肉への意識が薄れてしまい、筋肉に効かせにくくなってしまいます。
また、ダンベルだと筋肉を限界まで追い込む前に、握力の限界で重りを離してしまう事もあります。
その点、バーベルは握力を消耗しにくく、トレーニングに集中できます。
ダンベルとバーベルはどっちが筋肥大に効果的?

仮にどちらか一方しか使えないとすると、個人的にはバーベルの方が筋肥大に効果的だと思います。
理由は、バーベルの方が「高重量を扱え、余計な疲労が無くトレーニングに集中できるため、メカニカルテンションを強くかけられる」からです。
筋肥大の一番のカギはメカニカルテンション
国際的なフィットネス専門家であるBrad Shoenfeld博士の研究によると、身体が筋肥大を起こす大きな要素は以下3つです。
- メカニカルテンション(筋肉のテンション・張力)
- メタボリックストレス(筋肉のパンプや焼け付くような感覚の状態)
- マッスルダメージ(筋繊維の損傷)
そして、博士によると3つの中でも①メカニカルテンションが筋肥大を起こす最大の要素とのことで、筋トレでは最重要視したいポイントです。
そして、「高重量を扱う」「少しずつ負荷を上げる」ことで、メカニカルテンションは最大限にかかるとされています。
理由1:バーベルの方が高重量を扱える
これは上で説明した通り、バーベルの方が高重量を扱えます。
ベンチプレス・スクワット・デッドリフトなど様々な種目において、基本的にバーベルの方がダンベルよりも重量を重くできます。
また、スクワットやデッドリフトなど、高重量を扱う種目にはほとんどバーベルしか選択肢がないものも多いです。
理由2:バーベルの方が少しずつ負荷を上げられる
バーベルの方が少しずつ負荷を上げていけます。
40kg×10回のベンチプレスを一生やっていても筋肥大が起こりにくいように、月日が経つごとに重量を増やしたり回数を増やしたりして負荷を大きくしていくことが筋肥大には重要です。
バーベルであれば、握力を消耗しにくく、スタートポジションにスムーズに移れるなど、トレーニングに集中できるので1セット1セット最大限のパフォーマンスを発揮できます。
また、ダンベルは片方2kg刻みが一般的なため、負荷を増やしたくても両手で4kgずつしか増やせません。
一方でバーベルだと1.25kgのプレートを置いてあるジムが多く、ダンベルに比べて小刻みに重量を増やせるので負荷を上げていきやすいです。
バーベルはメカニカルテンションを最大限にかけられる
先ほども説明した通り、メカニカルテンションが最大化する「高重量を扱う」「少しずつ負荷を上げる」という条件を満たしやすいのはバーベルです。
要は、どちらか一方しか使えない状況であれば、バーベルの方が筋肥大に対する大きなトリガーを持っているため優れていると思います。
ダンベルとバーベルを使い分けるのが最強

バーベルの方が筋肥大に優れているという話をしましたが、「あくまでどっちか一方しか選べない状況ならバーベルを選ぶ」ということです。
要は、ダンベルとバーベルはそれぞれ異なるメリットがあるため、両方使える状況なら両方を使い分けるべきです。
例えば使い分けの例として、以下のように使い分けてみるのはどうでしょうか?
- まずベンチプレスやスクワットなどの高重量を扱う基本種目をバーベルで行う
- 次に、ダンベルプレスやダンベルフライなどの種目を高回数で行う
まずはバーベルで強いメカニカルテンションをかける
バーベルの「強いメカニカルテンション(筋肉のテンション・張力)をかけやすい」というメリットを活かし、最初に高重量のバーベル種目から始めます。
トレーニングの最初に持ってくることで、事前疲労なしで最大限のメカニカルテンションをかけられます。
例えばベンチプレス・デッドリフト・スクワットなどの高重量を扱える基本種目がバーベルにピッタリです。
6レップなど、比較的少なめの回数で筋肉に強いメカニカルテンションをかけていきます。
次にダンベル種目を高回数で行う
次に、ダンベル種目を高回数(10~12回など)で行います。
筋肥大の大きな要素となる「メタボリックストレス(筋肉のパンプ・焼け付くような感覚の状態)」は、高回数でトレーニングした方が起こりやすいので、それを狙っていきます。
また、上で説明したようにダンベルの「可動域を広くとれる」「筋肉の左右差を改善できる」というメリットも活用していきます。
ダンベルはトレーニングに移行するまでが大変という話もしましたが、高回数で行うのであれば使用重量も下がるため、比較的楽にスタートできるというメリットもあります。
まとめ:ダンベルとバーベルはどっちが筋肥大に効果的?違いと使い分け!
今回は、「ダンベルとバーベルはどっちが筋肥大に効果的?」をテーマに、違いや使い分けについて解説しました。
繰り返しになりますが、ダンベルとバーベルはそれぞれメリットが異なるため、両方をうまく使い分けていくことが筋肥大に一番効果的です。
どちらか一方しか使えないなら別として、両方使える環境なら両方をうまく使っていくのがおすすめです。